ついに世紀の投票が行われました。

イギリス国内では、非常に関心が高まっていたEU残留か離脱かの国民投票が6月23日に行われました。

イギリスの国民投票についての記事はこちらに詳しく書いています。
関連記事:イギリスの国民投票に注目!EU残留か離脱か英国人に生の声を聞いてみた



イギリス国民投票にどれだけ投票した?

イギリスの国民選挙ですが、イギリスの歴史に刻まれても良いくらいの出来事なのでイギリス人の関心も非常に高く、4650万人の人が投票し、先ほどイギリス時間の22時に投票が締め切られました。

今回の国民投票は、混乱を極め予め予測することが非常に難しいと言われています。

離脱派と残留派とが拮抗しているため、蓋を開けてみるまでは一体どんな結果が出るのかわからないというところからも、面白い投票となり、投票率もかなり上がっています。

国民投票の結果は、大きく4つに分割され、イングランド・北アイルランド・スコットランド・ウェールズの市民がどのように選択したか分かるようになっています。

また、カウンシルごとにどちらを選択したか分かるようになっていて、事細かに結果が出るようです。

最終的な結果は、イギリス時間24時過ぎに全て締め切られ、早朝にも発表されます。

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なんと!投票閉めた時点では残留52:離脱48から一転。

離脱 1722万
残留 1600万

結果は離脱52:残留48で離脱との結論となりました!!!

国民投票で離脱多数により、イギリスはEUから離れる選択となりました。

もう少し詳しく見ていくと、

イングランド  離脱1518万 残留 1326万
スコットランド 離脱 102万 残留 166万
北アイルランド 離脱 35万  残留 44万
ウェールズ   離脱 85万  残留 77万

こうやってみると、イングランドは残留派が多いですが、他の3地方は残留が多い結果となりました。

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(参照元:http://www.bbc.co.uk/news/politics/eu_referendum/results)

上記の図を見ていただくとお分かりのように、イングランドのほぼ全域で離脱が多いですが、ロンドン付近とスコットランドや北アイルランドでは残留が多いです。

くっきりと意思の違いがわかりますね。またイングランドとその他の意思の違いも浮き彫りしにした投票でした。

 

この結果を受けて、スコットランドも独立のため国民投票を希望する動きが活発化しそうです。

為替や証券市場もこれから大きな混乱が起き、関税やボーダーなど様々な変化が起きそうです。

イギリス経済は一体どうなってしまうのか?

海外の進出企業は、このままイギリスにいてメリットがあるのか?

撤退したりしないのか?

これからのイギリスは大きな変化が見られるでしょう。

国民投票の結果で、通貨はどうなる?

現在の速報で、離脱52:残留48という結果を受けて、対ポンドが軒並みポンド安となっています。

イギリス一夜明けて、ポンド高から一気にポンド安へ大激震が走りました。

対円で言えば、20円も下落しています。

もし、イギリスがEU離脱したら経済的に大打撃となり、金融界に大きな波紋が広がると予想されていましたが、まさかその通りになるとは・・・

日銀でも「資金供給の用意はしてある」と発言しています。

金融界の中心であるイギリスが、EUから脱退することによりどんな影響を世界にもたらすのか?

もともと円高傾向であったため、この結果により一気に下落し、乱降下する市場で多額のリターンと損失が入り混じった1日になると思われます。

歴史的瞬間に通貨の価値が大きく影響しているのが良く分かります。

イギリスの国民投票の仕方

イギリスでは、投票がある年の前に選挙権を持っている人のところに情報が間違っていないか調査がきます。

そこで住所や住民の條法が間違っていないことを確認すると、後日、投票カードが送られてきます。

英語で「POLL CARD」(ポールカード)と言います。

そして、その投票カードを持って、各自治体が設置している投票場所へ投票します。

日本のような公民館的な場所だったり、仮設の小さな投票所だったりと地域によっていろいろですが、投票後はコンピューターにインプットされて、集計が行われます。

イギリスで特徴的なのが、報道のあり方。

イギリスの報道は非常に率直で、報道者がまっすぐと批判も含めて意見を述べているなと思います。ディベートを小さな頃から積極的に行う国民ですから、投票の時などでも自分の確固たる意見をしっかりと持っている人が多いです。

テレビ番組では、その討議が積極的に行われ、フェイスブックなどのソーシャルメディアでも個人が情報を発信することが多いのが特徴的です。違った意見を受け入れる度量の広さをイギリス人の国民性からは感じ取れます。

人と違った意見を恐れず、己の考えをしっかりと考察できる人は国を関係なく素晴らしいですし、幅広い情報から信念を見つけて述べられる人には知性を感じます。

もちろん、イギリス人にもそうでもない人が沢山いますが、、、

世界が注目するイギリスの国民投票では、イギリス人の国民性が垣間見られたのではないでしょうか。



まとめ

イギリス経済のことも考えて、残留という結末になるんじゃないかなと勝手に考えていたら、予想を大きく裏切られました。

本当に国民投票って重要な決定を国民に決めさせるのだなと国柄の違いをヒシヒシと感じます。

こういった経験を通して、自分と違う意見も受け入れていく国民性を養っていくのではないでしょうか。

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