発達障害という言葉をここ最近、よく耳にするようになってきました。

子供の頃、ちょっと変わった子とか困った子と言われていた子は、実は発達障害だったかもしれません。

本記事では、発達障害についての特徴をまとめました。

発達障害の特徴と種類とは?

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発達障害には、いくつかのタイプがあります。

大きく自閉症、アスペルガー症候群などの広汎性発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害、チック障害に分けられます。

では、それぞれの特徴について見ていきましょう。

自閉症スペクトラム障害(広汎性発達障害)
自閉症やアスペルガー障害、特定不能の広汎性発達障害(PDD)、レット障害を含みます。

自閉症スペクトラム障害は、先天的な脳の障害で生まれつき特徴として3つあり、対人関係の障害、コミュニケーションの障害、興味や行動のこだわりがあります。

自閉症の中でも言葉の遅れがなく、IQ70以上を高機能自閉症「アスペルガー症候群」と呼びます。知能指数がIQ70以下の場合を「カナー症候群」と言います。

100人に1−2人存在する障害と言われています。

社会性や対人関係の障害
自閉症の人は対人関係で苦労している人が多いようです。

・視線が定まらない
・周囲への関心が薄い
・相手の気持ちを理解できない
・空気が読めずに不用意な発言をしてしまう

コミュニケーションの障害
・言葉を話すのが遅い
・抽象的な意味や比喩、冗談を理解できない
・自分の方からしか考えられない

こだわり
自閉症の人は、特定のことに対してこだわりが強く出ます。

・毎日決まった行動を繰り返し、違うとパニックになる
・興味のあることに執着する
・予定を変えることが苦手である
・環境の変化に弱い

注意欠如・多動性障害(ADHD)とは
発達年齢に伴わない多動や衝動性、もしくは不注意やその両方の症状が7歳までに現れます。
学童期の子供には、3−7%存在し、席に座っていられなかったり、話を集中して聞けなかったりします。

注意欠如の特徴では、

・忘れ物が多い
・話を聞いていない
・部屋を片付けられない

などの特徴が過剰にあり、一般生活や仕事で困難を生じています。

学習障害(LD)とは
読む・書く・計算と特定の場合のみ困難を生じる状態を指します。100人に2人〜10人と言われています。

本を読むことが苦手であったり、文字を追うことが難しかったり、また文字が鏡文字に見えてしまったり書く文字が鏡文字であったりといった特徴があります。

発達障害の特徴的な子供の症状は?

うちの子が発達障害かも!?と心配してしまう親御さんは多くいらっしゃると思います。

発達障害は骨折などの外傷の様にすぐに見て分かるものではないので、我が子がもしかして・・・と思ってもなかなか確認できないのが難しいところです。

発達障害の子供には、いくつか共通の特徴があります。

1歳未満の赤ちゃん
・ママと目を合わせようとしない
・抱っこをしようと思うとのけぞって嫌がる
・笑わない
・後追いをしない

1歳以上の幼児期
・ママの手を自分の手の代わりに欲しい対象へ指差すクレーン現象がある
・一人で興味のあることに熱中する
・お友達との関わりが薄い・興味がない

多動の特徴を持つ友人ママは、息子が赤ちゃんの頃、おむつ換えの時に1秒たりとも横になっておらず寝返りをしてしまうため、おむつ換えは押さえつけながら30分以上もかかってしまうと漏らしていました。

また、自閉症だと診断された別の友達のママは、周囲の無知識のために診察が遅れ、療育が遅れてしまったために、今でもかなり苦労をされています。子供が小さいうちの早めの療育が自閉症では症状を軽減されていく鍵となると言われているので、まずは大人が症状を正しく理解することが大切であると思います。

発達障害を金スマで告白した有名人は?

12月2日(金)の金スマの放送で発達障害について告白した芸能人がいました。

以前よりADHDであると告白されている、栗原類さんです。

ADHDである栗原類さんの場合

・相手の感情が読めない

・言われたことをすぐに忘れる

・寝てしまったら翌日にはリセットしてしまう

・人や言葉を覚えるのが苦手

・場にそぐわない不用意な発言をする

これからが、ADHDを持つ栗原類さんの特徴です。

 

アメリカで育ち、アメリカで発達障害と診断された後、日常的に苦難と苦悩を抱えながらもお母様と医師と二人三脚で過ごされ、芸能界で生きる光を見つけられたということです。

日本では最近になって認知され始めた発達障害は、アメリカやヨーロッパより40年以上も遅れていると言われています。

まだまだ周囲の理解も少なく、特に学生時代には周囲との関係をうまく構築できないことから、深く傷つき、苦悩されたとのことです。

家族のサポートによりこれまで困難であったことや問題があったことを事前に防げるようになったというのは、療育による成果が出ているということなのでしょう。

 

自閉症スペクトラムであるピアニストの野田あすかさんの場合

次に紹介されたのが、ピアニストの野田あすかさんです。

彼女が自閉症スペクトラムであると発達障害を診断されたのは、22歳の時。ウィーンでピアノ留学をしていた時に搬送された病院で判明したということです。

日本で22年間、彼女も学生時代に周りとの関係構築ができずに苦労してきたようです。

日本では成績優秀で国立大学に入学できるほどであったことが、障害を持っていると理解されない一つの要因でした。確かに成績が優秀であれば、学生時代には少しコミュニケーションに問題があっても気付かれにくいのかもしれません。

 

発達障害であると診断されてから、「自分が頑張っても出来ないことがあるのは、自分の努力不足だからではなかったのだ」と話されていたのが印象的でした。

そして、その後のピアノコンクールなどでの活躍を見ても自分を肯定できたことや周りの理解が広がったことで本来自分の持っている良い部分が伸びたのではないかなと思います。

 

まとめ

年々、その存在が増えているとも言われている発達障害。

日本では対応が遅れがちと言われていることもあり、二人の障害の発見がどちらも海外であったことがきになる共通点でした。

これから、日本でも発達障害の研究が進み病院や学校、地方自治体が連携して多くの発達障害で悩んでいる方々が暮らしやすい世の中になれば良いなと感じます。