暑中見舞いは、1年で1番暑さが厳しい時期に相手の健康を気遣う言葉を書いて送ることが本来の意味です。

お世話になった方へはもちろん、会社の上司やビジネスの現場でも取引先や顧客あてに暑中見舞いを出すこともあります。今回はビジネス面と、お世話になった恩師の先生へ送る暑中見舞いの文例についてご紹介します。

暑中見舞いの文例 会社へ依頼された場合

暑中見舞いには「拝啓」や「敬具」などの頭語と結語は必要ありません。

ビジネス面で取引先などに出す暑中見舞いでも、頭語や結語はつけないのが慣例です。

以下の文例を参考に書いてみましょう。

暑中お見舞い申し上げます。

貴社のますますご清栄のこととなにより存じます。
毎々格別のお引き立てを賜わり厚くお礼申し上げます。
日頃の感謝の気持ちを表したく、心ばかりお品を別送で致しました。
お気に召していただければ幸いです。
今後とも一層のご愛顧を賜りたく謹んでお願い申し上げます。
まずは暑中のお見舞いまで。

平成二七年 盛夏

暑中お見舞い申し上げます

暑さ厳しき折ですが、ΟΟ様におかれましてはご壮健のこととお慶び申し上げます。
先日は○○商事殿との新規取引に際し、お力添えをいただき誠にありがとうございました。
お陰様で順調にことが進んでおります。
つきましては、先般の件でのお礼と感謝の意を込めまして、心ばかりの品を別送でいたしました。どうかご笑納ください。
今後とも、ご支援賜りますようお願い申し上げます。
時節柄、ご健康に留意されてご活躍されますことをお祈りいたしております。

平成二七年 盛夏

暑中見舞いの文例 上司へ出す場合

暑中見舞い申し上げます。

厳しい暑さが続いておりますが、ご健勝のことと存じております。
日頃は何かとお世話になり、またお心にかけて下さいまして、ありがとうございます。
今夏も一層の努力を重ねていく所存でございます。
よろしくご指導ご鞭撻のほど、お願い申しあげます。
酷暑のみぎり、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。

暑中お見舞い申し上げます。

猛暑が続いておりますが、ご家族の皆様にはお元気でお過ごしのことと存じます。
日頃は何かとお世話になり、またお心に掛けて下さりありがとうございます。
休み明けにはまた、より一層の努力を重ねていく所存です。
変わらぬご指導、ご鞭撻をよろしくお願い致します。

平成二七年 盛夏

暑中見舞いの文例 お世話になった先生へ出す場合

暑中お見舞い申し上げます。

猛暑厳しい折、○○先生はお元気にされているとのことで、何よりに存じます。
こちらは梅雨明けと同時に厳しい暑さとなりましたが、私も暑さに負けず毎日仕事に励んでおります。
卒業後は先生にずっとご無沙汰をしており、大変申し訳なく思っております。
9月には遅ればせながら休みが取れそうなので、先生にご挨拶に参りたいと思っております。
その時は何卒よろしくお願い申し上げます。
先生におかれましては、体調など崩されないようご自愛下さい。
まずは暑中お見舞いまで。

平成二七年 盛夏

残暑お見舞いの場合の例文。

残暑お見舞い申し上げます。
立秋とは名ばかりで連日の厳しい暑さ、先生におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
この頃、故郷の海と山を懐かしく思い出します。しばらく帰っていないので、今年は休暇を利用して帰省するつもりです。
先生ともゆっくりお会いできればと思っております。少しは成長した姿を見てください。
その節はまたご連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
まだしばらくは暑さも続くようですが、お体大切にお過ごし下さいますようお祈りしております。

まとめ

暑中見舞いの定番文として「暑さ厳しい折」や「厳しい暑さが続いておりますが」などがよく使われますが、暑中見舞いは季節の挨拶です。

例えば、北海道や東北などの比較的暑さが穏やかな北の地方の方へ送る時は、その年によって冷夏や長雨が続くこともありますので、送る地方やその年の天候に合わせた文を添えるようにすることが大切です。

またよく使われる言葉で「ご自愛」というものがあります。この言葉自体に「体」の意味が含まれているので、「お体ご自愛下さい」という表現は意味が重複した表現になってしまいます。友人には余り使う言葉ではありませんが、上司や恩師など目上の方に送る場合は気をつけて、暑中見舞いを書きましょう。