最近よく耳にするようになった発達障害。

これは脳機能に障害がある人のことを言い、他人とのコミュニケーションや、集中力、好きなこと以外に関心を持つこと、ミスなく仕事をスムーズに行うことなどが困難な障害です。

ある調査によると発達障害を抱える人は100人に1人の割合で存在し、先天性であるため完璧に治すような特効薬はまだありません。ただ正しい支援やサポートによってその症状を緩和させることは可能です。

と言うことで今回は、発達障害の種類や症状、特徴についてご紹介していきます。

発達障害とは?

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脳機能に何らかのアンバランスが生まれた時から生じているので、社会生活が困難になる障害の1つです。

もちろん人間は何の障害もなく健康な人でさえ、ミスは犯しますし得意不得意があります。ただ発達障害の人は得意不得意の差がものすごく激しかったり、常識的な考え方や感じ方とは大きくズレることを多々あります。このため学校の授業や仕事の進め方、集中力を持続させたり対人関係などで支障をきたしやすくなります。

発達障害の難しい点はその障害が見た目では判断しずらいところにあります。身体が悪いわけではないですし、本人も気付いていないので傍から見ると「自己中心的な人」「人の話をじっとして聞けない、変わり者」という誤解を受けやすくなります。本人と周りの人間が理解しながら困難が起こりにくくなるように、サポートしていくことが大事です。

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発達障害の種類と一覧とは?

・広汎性発達障害PDD
これは人とコミュニケーションをとることが苦手な障害です。自閉症やアスペルガー症候群、レット障害、小児性崩壊性障害などの障害を総称しています。ただ今まではアスペルガー症候群、高機能自閉症、早期幼児自閉症、小児自閉症、カナー型自閉症などいろいろな名前で呼ばれていましたが、アメリカの精神医学会が出版した「DSM-5」という精神疾患の診断と統計マニュアルのもと、これらの名称を自閉症スペクトラム症という診断名に統一されました。これからはこのマニュアルによって自閉症スペクトラム症と診断される人が増えていくでしょう。

・注意欠落多動性障害AD
年齢にそぐわない言動、注意散漫、多動と衝動性が見られる障害です。

・学習障害LD
知的な面では問題ないように見えますが、聞く、話す、読む、書く、計算するなどある特定の能力が必要な学習が極めて困難になる障害です。

・知的障害
知的発達に遅れがある障害です。この障害は発達障害者支援法には含まれていないのですが、自閉症の症状がある人には知的障害もある場合が多いようです。

発達障害にはどんな特徴があるの?

ASDと呼ばれる自閉症スペクトラム症の特徴
まず対人関係で絶対に必要なコミュニケーション能力に障害があり、物事に対してとても強いこだわりを持っています。そして感覚が異常に敏感か鈍感のどちらかで、何かを柔軟に考えたり対処することが難しいとされています。

つまり

・人と視線を合わせたり、自分の気持ちを伝えること、人間関係を上手に築くことが難しい
・言葉が未発達で、言葉の遅れがあると何か質問されてもオウム返しのように答える。会話が一方的でルールが理解できない。そのため集団生活が困難に陥りやすい。
・音や臭い、触れた時に刺激や痛みを受けると過敏に反応するか鈍感。
・偏食であったり、同じ服をずっと着続けたりと強いこだわりを持ち、ある特定のものにだけものすごく熱中する傾向にある。くるくる回ったり手の平を振る行動をよくする。

ADHDと呼ばれる注意欠落、多動性障害の特徴
落ち着きと集中力が、社会的生活や勉強に支障が出るくらいないのが特徴です。

・忘れ物や物を無くすことが頻繁に起き、うっかりミスを何回も繰り返す。注意力も散漫。
・静かにして下さいと言われても、オシャベリを止めず例え席についてもすぐ歩き回ってしまう。座っても手や体を動かし続けるといった特徴がある。
・自分の興味のあるものには興奮しやすい。また突発的衝動的な行動が多く、その衝動を抑えるのがとても困難。さらに順番を待ったり我慢も苦手なので、イライラしてちょっとしたことで手が出てしまうことがある。
・叱られたり注意されると自信とやる気を失ってすごく落ち込む。

LDと呼ばれる学習障害の特徴
知的な発達に遅れはないものの、読み書き、聞く計算するなどのある特定の分野になると理解するのが困難になります。

・例えば計算は他の人よりよく出来るが、漢字が書けないなど能力に偏りがある。そのため努力が足りないなどと誤解を受けやすい。
・視覚からの情報処理が得意ではないため、図形や似ている漢字、文字が理解しにくい。
・文章を読んでいて突然どこを読んでいたのか分からなくなる。
・読み書きが不得意であるため、何倍も努力が必要になる。
・叱られたり注意されると自信とやる気を失う。

まとめ

発達障害は日本でも徐々に理解され始めましたが、まだまだ誤解されることも多く本人だけじゃなくその家族も悩んでいるのが実情です。

もしあなたの家族や友人など、身近な人が発達障害だと診断されたらその特徴を理解して、サポートしていくことが本人にとっても家族にとっても生きやすい環境へとつながります。家庭での支援と学校や地域の支援センターと協力して、サポートしていくことが大切です。

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