日本有数の温泉のある観光地として有名な箱根町。

ここにある箱根山で群発地震が急増していますね。このため大桶谷周辺エリアは立ち入り禁止になりました。もし箱根山が噴火したら、被害の影響はどのくらいになるのか心配な方も少なくないはずです。

今回は箱根山が噴火すると影響を受ける範囲についてご紹介します。

箱根山が噴火すると影響範囲とエリアはどこまで?

ご存知の通り日本列島自体が火山帯の上にあります。

その中でも箱根山は歴史的にはとても研究が進んでいる火山の1つなんだそうです。過去に噴火を繰り返している桜島、阿蘇山、雲仙岳、浅間山、御嶽山と同じ活火山です。

では箱根山がもし噴火した場合、どのような被害が起こるかと言うと

① 噴石や火山灰の噴出
② 噴火により数十センチの石も降ってくる。これらの石は、コンクリートの天井にも穴をあけるくらいの破壊力です。御嶽山の噴火でもテレビ中継で山小屋の屋根に大きな穴が沢山あいてました。
③ 火山灰は呼吸器官と眼球に悪影響を及ぼします。
④ 溶岩流と噴火後に雨が降ったら土石流が発生する。

考えただけでものすごい被害です。

また箱根山は約7万年前に噴火したそうですが、その時の火噴流はなんと横浜まで到達したそうです。そして6万年前の大噴火では横浜はもちろん、東京、埼玉、千葉にも被害が広がりました。この大噴火で神奈川県全域と東京都、埼玉県南部、千葉県北部に火山灰が覆われその厚さは東京で20㎝、横浜で40㎝、平塚でなんと1mを超えて小田原ではもっとひどくて4mにも達したそうです。健康被害もあるので雪よりも本当に厄介です。

箱根山が噴火したら影響は横浜まで出る?

前述した通り、沢山の人が暮らす東京や横浜にも影響が出るのは間違いないでしょう。

約6万年前の噴火では、火砕流が横浜まで到達したことが確認されています。この火砕流は玉川流域まで達し、今も関東の地層に20㎝の火山灰堆積層を残しています。地層を研究すると何万年前もの大昔のできごとを解明することができますよね。かなりロマンを感じますが、噴火についてはこんなことを感じていられません。

もし噴火したら風向きによっては東北から中部地方まで、広範囲に火山灰が降ることが考えられます。

横浜に限らず神奈川県全域、首都圏に壊滅的な被害が出るでしょう。

被害としては火山灰による呼吸器障害がおこります。
マスクとゴーグルが外出に必須!なんてことになりますね。

そして下水道が詰るので溢れだすことも考えられます。

こうしてライフラインが止まり、交通機関も停止してしまいます。

電気が止まれば信号機も停止し、インターネットも使えなくなります。もし昼間に噴火が起こったら1200万人の帰宅困難者が出ると予想されています。こうなったらもう大パニックですね。他に火山灰は農作物にも影響するので、食べ物の値段の高騰とそれによる買い占め騒動が起きるのも目に見えます。

ざっと推定してだけでこれだけの大きな被害が予想されます。

もしかするとこれほどにはならないかもしれませんが、箱根山が怖い火山であることは間違いないでしょう。

今のうちに家族で噴火したらどこに避難するとか、防災バッグを用意するとか意識を高めておいても損はないでしょう。我が家も地震に備えて防災グッズを準備しています。備えあれば憂いなしです。

箱根山が噴火する影響で観光するのは大丈夫?

温泉で有名な箱根には、なんと年間200万人もの人が観光で訪れるそうです。

そんな箱根町でも箱根ロープウェイが中止になり、観光客が4割も減ったそうです。それに伴い宿泊施設でキャンセルがかなり出ているとか。

風評被害が心配ですよね。個人的に箱根駅伝のファンなのですが、これはどうなるのでしょうか?90年もの歴史があるこの駅伝、中止にならないように祈りたいです。

まとめ

5月3日に気象庁からは直ちに噴火する兆候はなし。

として警戒レベルを1の平常のままにしました。

ところが三日後の6日には小規模な噴火が発生する可能性がある。

として警戒レベルを2の火口周辺規制に上げましたよね。今後はどうなっていくのか気になるところ。

普通火山の噴火は1ヶ月くらい前から低周波地震と有感地震を繰り返していくのだそうです。でもみなさんの記憶にまだ新しい2014年の御嶽山の噴火は、そんな兆候がないまま噴火しました。地震や噴火を天気予報のように予知する研究は進んでいますが、まだ実用化されていません。やはり一人一人の防災意識が大切だと感じます。